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試練の雨乞岳~杉峠 【鈴鹿山行 雨乞岳・イブネ・国見岳】その2

2011年12月11日 00:15

鈴鹿山行の続きです。 地図、行程表はこちら


* * * * * * *


東雨乞岳まで、長いとは感じなかった。

ゆっくり歩いたから楽だったし、大した登りは無いし。
沢沿いの自然林は気持ちよく歩けた。

でも、濡れて滑りまくりの細く斜めったトラバースや、
ドロドロの急登で、神経を使ってしまった。

足は疲れていないけれど、気持ちのほうが少しお疲れ気味。

そんな状態で、山頂へ。
20111126-17東雨乞岳

山頂へ着くと、多くの人。20人はいたかな。

取りつきで何度か抜かされた以外は、ほとんど人と出会わなかったのは、皆ピストンではなく杉峠からぐるりと回るからだろう。
事前の調べでは、日帰りでよく歩かれているルートのようだった。


山頂は、雲は結構出ていたが見晴はよかった。

鎌ヶ岳 やはり山頂が白い。
20111126-20鎌

ちょうどお昼の時間ということもあり、ここでランチ休憩。
簡単に、おにぎりとスープ。
20111126-18ランチ

見晴しがいいからゆっくりしたいが、まだ行程の半分。
ゴールは向かい側だ。

本日のお宿、イブネ。禿げたように見えるテーブル状の部分。奥には鈴鹿最高峰、御池岳。
20111126-19イブネ

2時にはあそこに着けるかな。まあ、今から出れば大丈夫だろう。
テントを張ってまだ時間があれば、クラシや銚子が口の途中まで足をのばしてみたい。
(などというのは考えが甘かったことに、この後気づくのだが)

晴れているから日差しは暖かくて助かるが、山頂は風があってじっとしていると体温が徐々に奪われる。
折角温かいスープで温まった体が冷えきってしまう前に、出発。

まずは目の前の雨乞岳へ。
20111126-21雨乞

遠くから眺めると歩きやすそうな道に見えるが、実際は藪漕ぎチックな笹原。
下山してくる人の上半身が辛うじて見えている。
20111126-22笹

私が通るとこんな感じ(苦笑)友人から聞いてはいたけれど。
20111126-23笹

足元がぐちゃぐちゃなのは変わらず。
でもここは両脇につかまることができる笹がたっぷりあるから、逆に安心である。
トラバースでもないし、谷に落ちる心配もない。
道も細くて左右には転ぶスペースも無いので、前後に転ばないように気を付けるだけでいい。

雨乞岳山頂、到着♪
20111126-25雨乞山頂

東雨乞岳にくらべると、なんだかパッとしない山頂。標識ボロボロだし。
鈴鹿山脈では御池岳に次ぐ1238mの標高を誇る山のはずなんだけど。

可愛そうなので、鈴鹿でも人気の華やかなお山を、雨乞岳の山頂標識と一緒に記念撮影。
左から、御在所岳、雲母峰、鎌ヶ岳 …って誰が主役かわからんやん(汗

さて、ここからは一旦杉峠に下り、イブネへ登り返す。
20111126-26雨乞北面

熊じゃないですよ、私です^^;
20111126-26雨乞北面2

ぐちゃぐちゃドロドロの道は、当然ながら上りより下りのほうが歩きにくい。
とにかく、ぜったい転びたくない一心で、慎重に下る。

北面にあたるこの道、日蔭のせいで雪もまだ残っていた。
20111126-27北面の雪

しかし、笹原部分はまだよかった。

この後、林の中に入ってからは、かなり急な道。
しかも、雪が融けて濡れた落ち葉や泥は、滑り台のようによく滑る。

泥はだんごになって靴の裏に固まってつく。
笹原が無くなって、道幅も少し広くなり、つかまる場所が無い。

たまにあっても、左側だと掴まれない。

今まで書いていなかったけれど、実はしばらく前から左肩を痛めている。
転倒して左手をついたりすると、のたうちまわるほどの激痛が走るのだ。
だから、絶対に転びたくない。

でも、転びそう。

急な斜面はと言っても、斜度で言えばせいぜい、八ヶ岳の地蔵尾根とか。
同じ鈴鹿なら入道が岳の宮妻峡から入る新道ルートとか、そんな感じである。

そんな道は、今までだって歩いてきた。

でも、今、この道が怖い。

雨のザイテングラートより、暴風で蒼氷の立山より、濡れた落ち葉と泥で滑るこの道の方がイヤだ。

何度も滑りまくる。必死で枝に捕まる。
腰が引けているのが、自分でわかる。

歩けない。もう歩きたくない。肩も痛い。
そう思ったら、進めなくなってしまった。


枝につかまりながら、立ちすくむ私の脇を、何組かのグループが通り過ぎてゆく。
そのうちの何人かは足を滑らせ、手をついたり尻もちをつきかけたりしながら。

ひやりとした次の瞬間、アハハと笑い合って軽快に降りてゆく後姿を見て、少し涙が出た。


両脇は林、命の危険があるような道ではない。

気持ちが負けていた。完全に。

なんでだろう。。。




結局、1時間もかかって杉峠に到着。
山と高原地図のコースタイムでは25分のところである。

杉峠からは南面で乾いた道。しかも登り基調で、気を取り直して歩く。
20111126-29杉峠

しかし、実のところはまだおそらく気が動転していたようで、レンズが曇ったまま(笑)

杉峠からは、ほとんどのハイカーは日帰りのため水晶谷方面へ向かう。
イブネに向かう人影はない。そもそも、破線ルートだ。

少し登ると、夢のように素敵な場所に出た。
20111126-30杉峠

風もなく、ポカポカと暖かい日差しが、
トゲトゲの私の心をゆっくりと溶かしてゆく。

日帰り装備の、一組の夫婦がコーヒーを飲んでいた。
20111126-31杉峠夫婦

「泊りですか?」
「はい、そうです」
「いいですねぇ~」

これまでに何度か交わした会話を、またここでも。

この会話のおかげで、杉峠でもおろさなかったパックを、ようやく降ろす気になれた。
ご夫婦の真似をして、私もコーヒーを淹れる。

温かい茶色の液体が喉を伝って胃に沁みわたると、
張りつめていた気持ちが、ようやくほどけた。



再び背負ったパックは、少し軽くなった感じがした。

20111126-33佐目峠の林

風のない初冬の午後の日差しほど、林の中を歩くのに適した気候はない。

今、私はそのベストコンディションのトレッキングをさせてもらっている。

さっきの雨乞岳北面の下りを、神様が与えた試練とするならば、
こちらは同じく神様がくれたご褒美に違いない。


20111126-32佐目峠
見落としてしまいそうな分岐道標。

ここに危険があるとすれば、ガスに巻かれた時くらいだろう。

20111126-34佐目峠からみた御在所ほか
佐目峠から見た御在所岳。

なんの実?その2
20111126-35なんの実?

ほんの少しの登りをクリアすれば、まもなく本日のお宿へ・・・
20111126-36イブネ手前

到着!!
20111126-37イブネ看板
・・・って、山頂標識、これだけ?
気の毒なほどさりげなさすぎて、思わず見落としそうに…

イブネは、営業小屋があるわけではない。
無料の代わりに、水場もトイレもない。
自己責任で勝手に幕営させてもらうわけだ。

テント泊2回目にして、我ながらワイルドな場所を選んでしまった。

だって、もう冬だし。
有名どころのテント場は雪の上だし。
でも、冬用の本格テント装備は持っていないし。そもそも技術が。

というわけで、急きょ決まったこの山行、
「気候的にまだ晩秋か初冬の雪のない山で、幕営できるところ」
をネットで探し回った結果が、鈴鹿であった。

鈴鹿もいくつかテン場があるようだが、今回は雨乞岳にも登ってみたかったのでイブネに。
(まさか、その雨乞岳であんな試練を受けるとは思ってもみなかったのだが。)


少し歩き回って幕営適地を探す。
20111126-38イブネ平原

さて、どこにしましょうか・・・





続く


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コメント

  1. Miki@宵の明星 | URL | -

    Re: 青空を見るとやはり登りたくなります。

    ウリャ~さん

    御在所の予定だったんですかー
    残念でしたね。足、しっかり治してくださいね。
    春まで、きっとすぐですよ。妄想登山でイメトレですね。

    御在所はロープウェイがあるから、
    なんなら下りは使っちゃうって手もありますが、
    さっちーさんの日記でも入道が初冠雪だそうですから、
    もう鈴鹿方面も山頂は全体に白いのでしょうね。

  2. Miki@宵の明星 | URL | -

    Re: 田植え

    devilmanさん

    ありがとうございます。
    楽しい山歩きを期待して登るんだけど、
    コンディションがそれを許さないときもありますね。

    田植え(笑
    そう考えればもう少しポジティブに歩けるかも´艸`)

  3. ウリャ~ | URL | z2Xy7H.g

    青空を見るとやはり登りたくなります。

    お疲れ様でした。(^^)
    青空の爽快さとは裏腹にグチャグチャの坂道に苦しんだ様子が
    伝わってきました。
    でもどんどん経験を積まれてヤマヤに向かって突き進むMikiさん、
    凄いです。
    自分も本当なら昨日は御在所岳の予定でしたが、坂道が踏ん張れないので(特に下りは)断念しました。
    来春までにしっかり治して頂上から眺める爽快感を味わいたいと思います。

  4. devilman | URL | -

    田植え

    なんか、気持ちわかりますよ。
    道に難渋して、先が不安になるほど気持ちがなえてしまうこと。
    以前、なんかあったような気がする。

    初冬の疎林の日差し、いいですよね。
    冬の積雪のない山を歩くほど、楽しいことないけど、
    問題は、霜柱の融けたドロドロ道。
    仲間と歩いているころは、「田植えじゃー」と言っていたものです。
    今は田植えの方が機械だものね。

    読んでて力の入った紀行文でした。

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